第2回目は、地域に根付いて66年の「佐賀共栄銀行」です。
女性の大活躍推進 佐賀県会議の石丸純子共同代表が二宮洋二頭取に取り組みを聞きました。
九州初「プラチナくるみん認定」
[石丸]仕事と子育ての両立支援に取り組む企業に送られる「プラチナくるみん認定」(厚生労働省)を受けたのは、九州では佐賀共栄銀行が初めて。素晴らしいですね。
[二宮] 平成25年4月~平成27年3月に出産した15人全員が育休(育児休業)を取得し、1年後の継続就労率は100%です。男性も対象者の半数が育休を取得しています。育休から復帰する際の不安解消に向けて「育休復帰者トレーニング」を実施し、育児や介護で退職した行員を再雇用する制度も導入しています。
[石丸]こういった取り組みはコストがかかりますね。
[二宮] やれることはやっていこうと思っています。女性が職場復帰しやすくなったり、男性が育休を取得しやすくなれば、銀行の評価にもつながると思います。さらに、今年からの女性の役席、管理職を増やすために「女性活躍推進の会」を発足させ、キャリア支援を始めました。
人材育成で層を厚く、未来の取締役を育てる
[石丸]佐賀共栄銀行には女性初の取締役も誕生していますね。これまでは窓口業務が中心だった女性を、事業性融資を含む渉外係や貸付係に積極的に登用されているとか。
[二宮] 全員総合職で採用しているにもかかわらず、これまで男性と女性が受ける研修内容は違っていました。女性行員は全行員の約4割を占める、大事な戦力です。女性がオールマイティに活躍できるように育成して、人材の層を厚くしていくつもりです。優秀であれば男女関係なく引き上げていきますから、女性にも上昇志向を持ってほしいですね。そのためのアドバイスはありますか。
ライフステージごとのサポートを期待
[石丸]納得すれば強い信念を持って、家事や育児、仕事、管理職にがんばる女性は多いと思います。女性の活躍推進に向けた各種セミナーに参加するなど、銀行外のさまざまな方々の考えや意見に触れることが、女性の意識を変えるきっかけになるのではないでしょうか。
[二宮] 一朝一夕に出来るものではないと思いますが、女性の発言する機会や管理職などを増やしていきたいと思います。子育てが一段落したら、今度は仕事と介護の両立と大変さが続きますから、ライフステージごとのサポートを行政にはお願いしたいですね。